Tamaki Sono

Hello, my name is Tamaki Sono ;)

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  • September 03, 07:32 AM

    ブックマークレット

    便利なブックマークレット、そんなに知られていないような気がするので説明させていただきます。
    ブックマークレット (Bookmarklet) とはJavaScriptで記述された小さなプログラムである。たいていの場合、ウェブブラウザのブックマークに登録して利用することからこの名称となった。 登録したブックマークをクリックして使用する。

    何のことかよく分かんないですね。具体例をあげて説明します。例えば、URLを短縮するブックマークレットです。いろいろありますが、ここでは bit.ly を使ってみます。bit.ly のページにある「Shorten with bit.ly」の箱に長いURLを入れて、「Shorten」をクリックすると、元の長いURLにリダイレクトされる短いURLを返してくれますが、ブックマークレットを使うと、この作業がもっと簡単になります。

    bit.ly の tools のページを開きます。中程に「Standard bit.ly Bookmarklet」という項目があります。この中に「Shorten with bit.ly」というリンクテキストがあります。これをドラッグして、ブラウザのブックマークバーにドロップします。Safariの画面で説明していますが、他のブラウザでも同じような場所に同じようなツールバーがあります。


    ドロップすると、「Shorten with bit.ly」というのが追加されます。


    さて、長いURLといえば地図。例えばこのような地図のURLを短くします。どうすればいいかと言うと、ってほどでもないわけですが、さっき作ったブックマークバーの「Shorten with bit.ly」をクリックします。


    と、このようなウィンドウが開くので、「Click to copy」をクリックすると短いURLがクリップボードにコピーされます。



    最初の設定はドラッグ&ドロップだけ、あとはクリック2回で短縮URLをコピーできます。ブックマークレット、他にも便利なものがいろいろあります
  • September 02, 03:17 AM

    商業登記電子証明書取得ソフトウェア

    というわけで、商標登録の続きです。特許庁に商標登録申請するにあたって、法務省が発行する電子証明書なるものが必要で、その電子証明書の発行申請に必要な磁気ディスクを作るにあたり、特定のソフトウェアが必要ということで、買います。法務省のこのページに対応ソフトが紹介されています。昨日も値段もバラバラみたいですが、電子証明書の発行申請にしか使わないので、一番安い NTT Data のものにします。このページからExcelのフォームをダウンロードして、




    こんな感じで記入してメールで送ります。Windowsでしか動かない、代引きしか扱わない、フォームがExcelでしか用意されてない、などなど、ちょっとイラっとしたりしますが、まあ、仕方ないですね。

    あと、どうでもいいことですが、いろんな場面で「部署」を書くことを求められるのですが、シロシベにはそんなものはないので、いつも適当に「本部」とか「研究部」などと書いてやや空しい気持ちになるわけです。従業員が数名の会社っていっぱいあると思うんですけど、いちいち部署名をつけるんですかね。っていうか、空欄でいいのか。いや、でも、必須項目になってることが多いわけです。ううん、と思ったら、

    代表取締役の場合、所属は空欄でもかまわないはずです。ネット上の問い合わせフォームなどで、空欄を受け付けてくれない場合などは、全角スペースなどを入れておいてはいかがでしょうか。 - 人力検索はてな


    なるほど...。
  • August 31, 03:31 AM

    ダイエットとタバコとチョモランマ

    5月7日に「6月末までに5kg減量します。」と宣言し、6月30日に「目標を修正して、8月末までに64kgにします。」と言い、もうそろそろ8月末です。結果は、



    減るどころか軽くリバウンドの兆しすら見えています...。あと数日残ってますが、もうすっかり心が折れているのでダイエット2010はこれで終了です。目標が達成できなかった原因を一応考えておきます。

    まず考えられる理由としては、ソロモンツアーでトレランと食事制限が困難だった。ううん、人のせいにするなんて最低です。次に考えられる理由としては、分銅式の体重計を購入しなかった。物のせいにするなんてもっと愚かです。やっぱり、ダイエットする意味を見出せなかったことが最大の原因なのではないかと思うんですね。

    じゃあ、なぜダイエットを始めたのかということですが、そんなことが分かっていれば苦労しないわけです。何をおかしなことを、と思われそうなので言っておきますが、ありとあらゆる出来事は意味があって始まるわけではなく、事後的に意味が付与されます。別の言い方をすると、あらかじめシナリオがあってその通りにことが運ぶわけではなく、全ての物語は事後的に語られるものです。

    たとえば人生が、気がついた時にはすでに始まっていて、いつ終わるかを知ることはできないくて、これから先がどうなるか分からなくて、これまでの出来事の意味は変化し続ける、そういうものであるように、ありとあらゆる出来事には、あらかじめ意味があるわけではなく、先は読めず、後を振り返ったときに見える意味は変化し、今をどのような文脈に位置づけるかは刻一刻と変化します。

    全ての結果に原因がある、というのとは別の話です。世界は因果の織物のようなものであって、全ての出来事に原因があります。ただ、その原因が結果にどのような意味を持つかというのはあらかじめ決まっているわけではありません。

    たとえば喫煙は肺がんのリスクを高めることが知られていますが、喫煙によって高められる肺がんの可能性と、喫煙習慣を持つことで可能になる体験や会話が生まれる可能性、どちらが人生において大きな意味を持つかなんてあらかじめ分かりません。まして、喫煙者の形見が狭い今の風潮ならなおさら、喫煙習慣によって得られる体験の特殊性が増し、素敵な物語が生まれる可能性が高まります。チョモランマ登頂を目指す人と目指さない人、凍傷や雪崩、遭難のリスクが高いのは明らかに前者です。リスクの低い方だけを選んで紡がれる物語が面白かろうか、いや、面白くない。

    というわけで、今年のダイエットに失敗したという話でした。失敗したら話題を変えて雄弁になるパターン。
  • August 28, 10:41 AM

    フィリスと再会

    今日気づいた嬉しい出来事。

    Chow, W., Law, S., Andermann, L., Yang, J., Leszcz, M., Wong, J., et al. Multi-family psycho-education group for assertive community treatment clients and families of culturally diverse background: a pilot study. Community Ment Health J, 46(4), 364-371.


    という今年の4月に出た論文、ACT利用者への家族心理教育についてカナダの人達が書いた論文で、僕のしょうもない、いや、しょうもなくはなくて、多くの方々の多大なご協力のもと一生懸命調査して頑張って書いた大変意義深い論文なわけですが、とにかく引用されていて、それだけでも嬉しいことなのですが、引用リストのお隣がなんと...、




    フィリス!なんで来日前に気づかなかったんだろ...。そして「Tamaki」も「Iwao」も「Junichiro」もファーストネームなんですけども...。

    話は逸れますが、今このブログを書いていて不思議に思ったのですが、日本語には「拙著」なんて言葉もあったりして、通常は自分の書いたものなどについては謙遜したりするんですが、論文ってどうなんでしょうね。論文の中では、これがいかに新しくて意義深い論文であるか、なんてことを書いたりして、まあそれはそれでいいとして、後日談を語る場合、謙遜すべきなんでしょうか、それとも、やはり、「この論文は意義深い」と言い張るものなんでしょうか。

    書いた本人としては反省すべきことも多々あるわけで、人目にさらすのも恥ずかしいといった気持ちも少しあって、さらに、自分の書いたものが素晴らしいという姿勢は下品でみっともないと思ったりもするのですが、そんなへりくだった態度、協力者の皆様には「おいおい」って思われそうな気もするし、どういう態度でいるのがいいんでしょうね。
  • September 02, 02:43 AM

    電子証明書申請用磁気ディスク



    というわけで、商標登録に必要な「電子証明書」を取得すべく、この前作った申請書に印鑑を押して法務局に持って行きました。法務局の中で登記印紙(2,500円)を買って貼って窓口の人に渡します。

    すると、窓口にいた若い職員さんは「何この申請書?」といった顔をしながら、奥に座っている先輩に聞きに行きます。奥の先輩もメガネをずらして眉をひそめて書類を見て、さらに奥の部屋に入っていきます。待つこと数十秒、こちらへどうぞ、と別の窓口に案内されて、年配の職員さんが対応してくれました。

    で、単刀直入に「法務省のページを見ても意味がよく分からなかったのですが...」と聞いてみたところ「この申請にはフロッピーディスクがいるんです。」とのこと。「はあ、なるほど。(証明書をそこに入れて返してくれるのね。)じゃあ、そこの電気屋さんで今買ってきます。」ということで向かいの西友の電気屋さんに行きました。今時フロッピーって売ってないんですね。仕方なくCD-Rを買って、窓口に戻って、「フロッピーってないみたいです。CDでいいですか?」と尋ねると困った顔をされて奥の部屋へ...。また別の若い職員さんが出てきて、「こちらへどうぞ」とやや個室風の窓口に通されます。

    で、改めて、
    「法務省のページを見ても意味がよく分からなかったのですが...」
    「申請書と印鑑カードと会社情報の入ったCDがいるんです。空のCDじゃなくて。」
    「『会社情報の入った』って何ですか?」
    「会社の名前とか、住所とか...」
    「それをプレーンテキストか何かで入れてくればいいんですか?」
    「いや、そうではなくて...」
    となかなか的を得ず、
    「定款でいいですか?」
    「いや、そうではなくて、登記された後に、何か作りませんでしたか?」
    「ううん...。作ったような気もするし、作ってない気もするし...。」
    「公共入札なんかがね、今その申請の仕方でやるんですね。」
    「はあ、入札はしたことがないですけども...。」
    とまあ、結局よく分からないまま、これは改めてググった方が早いと判断して、「わかりました!また来ます。」ということで帰ってきました。

    で、改めてググると、法務省の「電子証明書申請用磁気ディスクの作成に当たっての留意点」というページがありました。でまあ、「自己の公開鍵の値」とか結局何のことかやっぱり分からないのですが、どうやら、専用のソフトを使って作成するファイルをCDに入れて持参するらしいということがわかりました。で、さらに調べると、「法務省:関連情報」というひどいタイトルのページに、そのためのソフトの一覧がありました。日立製作所のが52,500円、NTT Dataのが5,250円、NECが40,000円、株式会社リーガルが10,500円...、おやおや、随分と違います。っていうかさ、こんなソフト法務省が無料で配布しなよ。

    で、たぶんなのですが、これらのソフトのどれかを買って、会社の情報を暗号化してCDに入れて、法務局に持っていって、電子証明書をもらう、という手順になるということですね。きっと。紙の証明書の方が速くて安いんじゃないだろうか...。しかしながら商標登録は電子申請に一本化されてるようなので、仕方なく手順に従います。つづく。
  • September 02, 02:42 AM

    電子証明書の発行申請書

    というわけで、商標登録してみようと思います。まずは最初のステップ「法務局で電子証明書を購入する」です。

    申請書を作成して,登記所に提出した代表者の印鑑を押印し,電子証明書等の交付を受けようとする会社又はその他の法人の本店又は主たる事務所を管轄する登記所(法務局若しくは地方法務局若しくはこれらの支局又はこれらの出張所)に提出して下さい。


    で、作ってみた申請書。



    「会社法人等番号」なんてのがあったのですね。シロシベは「1617-01-002063」だそうで。

    なお,申請にあたっては,自己の公開鍵等の必要事項を記録した申請用磁気ディスク(フロッピーディスク・CD-R)を添付するとともに,印鑑カードを提示する必要があります。


    自己の公開鍵等の必要事項を記録した申請用磁気ディスク、って何のことでしょうか...。法務局行ったら教えてくれると思うので、来週あたり早速行ってきます。
  • August 18, 09:47 PM

    夏の終わり


    夏の終わりの山の様子です。春は鳥の声でしたが、今はツクツクボウシです。


    ハグロトンボです。走っていると足元にまとわりつくように飛び回ります。黒い羽でひらひらとゆっくり飛ぶのでとても幻想的です。


    もう随分と稲が実っています。なんだか最近写真の右側が白く濁ります。。。
  • September 02, 02:42 AM

    ®



    いろいろあって、商標の登録について調べることになりました。「®」とか、「™」(trade mark)、「SM」(service mark)ってやつです。

    Wikipediaにはいろいろ難しいことが書いてありますが、商品やサービスにつけられた標識(文字や図形など)それ自体が財産的価値を持つような場合、その価値は、著作権や特許権と同じように法律で保護される、商標登録すれば他の人は真似できなくなる、ってことですね。

    ただの自己の識別標識としての名称やロゴマークには、™(trade mark)、SM(service mark)、権利が取得された名称やロゴマークには ®(registered trademark)を表記することがあるが、いずれも米国商標法の規定に基づく表記であり、日本の制度ではない。ただし、グローバル化の影響で、日本国内でもアメリカの真似をしてこのようなマークを付ける例が増えている。なお、米国特許商標庁に登録していない商標に ® を加えたものを使付した製品をアメリカへ輸出した場合、アメリカ当局に虚偽表示と見なされる可能性がある。商標 - Wikipedia


    ということで、TMとかは勝手に使ってよくて、登録すれば®。でもそれは日本の制度とは関係なくて、アメリカのマークを真似てるだけ。アメリカで登録せずにアメリカに輸出すると叱られる、ということですね。きっと。

    日本での商標登録はどうするのか、特許庁のサイトによると、「特許出願等の電子手続は、平成22年4月1日よりインターネット出願に一本化されました。」とのことで、INPIT(独立行政法人工業所有権情報・研修館)に電子申請の方法が書かれています。

    で、いろいろググって理解した手順を簡単にまとめると、
    1. 法務局で電子証明書を購入する
    2. INPITから専用ソフトをダウンロードして出願書類を作る
    3. 特許庁に申請人利用登録をする
    4. 特許庁に出願する
    5. 認証を待つ(半年から2年!)
    6. 認証される
    7. 10年ごとに更新

    かかる費用は、電子証明書(証明期間3ヶ月)に2,500円、商標登録出願にかかる費用(1区分)が12,000円、商標登録料(1区分)が37,600円で、最初の10年で全部で52,100円。高いな...。やめようかな。ちなみに特許事務所などにお願いすると、商標調査、商標登録、成功報酬、もろもろでたぶん数十万円って感じです。ううん。。。
  • August 15, 10:58 AM

    お盆の蜘蛛の糸

    今日は盂蘭盆会でした。盂蘭盆会とは、...よく知らないので、お寺の中の人ですがWikipediaに頼ります。

    盂蘭盆会(うらぼんえ、ullambana、उल्लम्बन)は、サンスクリット語の「ウランバナ」の音写語。近年、古代イランの言葉で「霊魂」を意味する「ウルヴァン」(urvan)が語源だとする説が出ている。古代イランでは、祖先のフラワシ(Fravaši、ゾロアスター教における聖霊・下級神。)すなわち「祖霊」を迎え入れて祀る宗教行事が行われていた。一説によると、これがインドに伝えられて盂蘭盆の起源になったと言われている。日本では一般にこの「盂蘭盆会」を、「盆会」「お盆」「精霊会」(しょうりょうえ)「魂祭」(たままつり)「歓喜会」などとよんで、今日も広く行なわれている。(盂蘭盆会 - Wikipedia)

    一般に仏教の行事と認識されているが、仏教の教義で説明できない部分も多い。古神道における先祖供養の儀式や神事を江戸幕府が庶民に強いた檀家制度により仏教式で行う事も強制し、仏教行事の「盂蘭盆」(うらぼん)が習合して現在の形が出来たとされる。(お盆 - Wikipedia)


    へえ。で、今日はお寺でお盆の集いがありました。お勤めの後、「蜘蛛の糸」のDVDを鑑賞。すねいる教材研究社という法話・お経・伝道教材を販売する会社が出しているDVDです。原作は芥川龍之介ですが、これにお寺用のエピソードが少し追加されているものです。蜘蛛の糸が切れて地獄に落ちたカンダタとお釈迦様の対話が追加されていて、「自分勝手で無慈悲な心のせいで落ちたのではない、蜘蛛の糸の強さを信じることができなかったために落ちたんだ。」という話です。DVDを見るまでは、芥川の作品で十分、余計なエピソードを足さなくていいのに...、などと思っていましたが、信じるということ、信仰、信頼、いろいろ考えさせられました。信じればどこかへ行ける、どうにかなる、というのではなくて、信じることそれ自体が目指される場所なんですね。うまく説明できませんが。



    そうこうするうち日も暮れて、


    老若男女。


    花火。


    夏ももうそろそろおしまいです。
  • August 28, 10:14 AM

    ソロモンツアー2010の後半

    ソロモンツアー2010。前半のメモに引き続き、後半のオフの部分についてのメモです。全然写真撮ってないなぁ。

    8月2日研究会議。
    曰く、今日ますますポピュラーでアクセプタブルになってる参加型アクションリサーチ、研究に参加してもらう、意見をもらう、現場の声を反映する、そんなことではなく、全ての参加者がそれぞれの価値を互いに認め、意思決定を共有し、協働すること。
    研究者が主導で意思決定して研究を進める方が、はるかに速くて効率的。参加型アクションリサーチには時間も手間もかかる。でも、その過程を経ないと見えないものがあるし、そこからしか生まれない社会へのインパクトがある。


    8月3日、研究スーパービジョン。これ、3日の写真じゃないけど、まあ、だいたいこんな感じです。

    8月4日、5日、東京で大きなセミナーがありました。5日はマッツで朝食でした。翌6日、二人で原爆記念日の広島に行きましたiPhone が大活躍とてもとても助かりました。フィリスはミュージカルがお好きなんです。次回の来日時には歌舞伎にお連れしたいところ。


    灯篭流しを見て、


    翌7日、平和記念公園と原爆資料館に訪問、船で厳島神社に行きました。午後、新幹線で滋賀に移動。8日は滋賀観光でMiho Museumファッションセンターしまむら、信楽の町を観光。これから僕は服を買う時、まずはしまむらをチェックすることにしました。


    夕方オッシーらが合流し、BBQ。翌9日、琵琶湖を見るなどしてから岡山に移動。サイトビジットの後、夜はコンシューマープロバイダーについての講演会あんなことこんなこと素敵な出会いもありました。その時のスライドはこれです

    よく10日の午前もサイトビジット、クルーザーに乗せてもらうなどして、午後の新幹線で東京に移動。11日、原宿と表参道でショッピングして、午後はまとめのミーティング、夜はお別れパーティ。で12日、成田まで行って、どうかとは思いつつ飛行機待ちの喫茶店でも論文を見てもらうなどして、夕方の飛行機でお帰りになりました。

    招聘って種をまく事業なんですね。行く先々で色んな出会いがあって、いろんなきっかけになって、触媒になるんだと思います。このツアーの意味が数年後に分かる、なんてことがたくさんありそうな予感がします。



    うふふ。宮島で書いてもらった似顔絵。
  • August 04, 09:32 PM

    STATA買います



    シロシベの年度末が近づいてまいりました。STATAを買います。STATAじゃないとできない分析とかするわけでもないし、なんならExcelでもできるような分析しか普段はしないけど、やっぱりこう、時代の流れに合わせていくことは業者としては大切なことです。

    で、買おうと思うんですけども、インフォーマティックという日本の正規販売代理店の価格表によると、取説はPDFだけバージョン(紙の取説なんてそっちの方が安くても要りません)の一般価格(非アカデミック価格)で、
    • 「Stata/SE 11」が168,000-
    • 「Stata/IC 11」が121,800-
    • 「Stata/MP 11(2-core)」が231,000-
    • 「Stata/MP 11(4-core)」が273,000-
    • 「Stata/MP 11(6-core)」が346,500-
    • 「Stata/MP 11(8-core)」が441,000-

    ICは「最大 2,047 変数」ということで、これはなしです。というわけで、SEかMPということですが「MPはマルチプロセッサーのもとで並列実行による高速処理をはかったStata/SEの新しいバージョン。」ううん。もともとSTATAって速いんですね。しかも、そんな大きなデータを扱ったり複雑な解析をすることもないので、SEなのかなぁ。

    本家のサイトでダウンロード販売してたりしないかと思ったけど、そういうことはしていないみたいで、正規代理店通して買わないといけないんですね。受注はFAXのみだそうです。

    というわけで、来月には「STATAもいけるシロシベです。」と言い張っていると思います。
  • August 28, 10:14 AM

    ソロモンツアー2010の不思議なご縁

    ソロモンツアー2010。途中のメモです。敬称略です。

    そもそもこのツアー、Oshie こと大島巌先生Phyllis ことソロモン先生を日本学術振興会の外国人研究者招聘事業で招かれた、というものです。で、僕はその招聘にまつわるいろいろを、一部はシロシベのお仕事として、一部は個人的な趣味としてお手伝いさせていただいてます。

    助成を受けての招聘なので、講演会やワークショップといった社会に貢献する企画がもちろんメインイベントなのですが、滞在期間中にはご飯を食べる時間やオフの日があったりもするわけです。で、今回のソロモンツアー、メインの部分はもちろんですが、むしろオフの部分で、素敵な出会いがたくさんあって、不思議なご縁を感じることが多く、なんだかとてもワクワクしています。それぞれどういう人達なのかについては僕がどうこう言うのも憚られるので割愛しますが、まあ、なんというか、みなさんスターです。


    7月27日。Phyllis と、別件でたまたま東京にいた Shery と Eri。IPSの研究でこれからお世話になる方々です。せっかく東京にいらっしゃっているので、ご挨拶に伺いたいと思いつつ、僕は Phyllis と一緒なので、会いに行くのをあきらめようかと思っていたのですが、ちょうど Phyllis の自由な時間と IPS チームの打ち上げが重なることが当日の朝に判明、一緒に押しかけちゃいました。素敵な再会と出会いを目撃しました。


    その直後、Phyllis と 首謀者の Oshie。これは数日後に行われる講演会の打ち合わせと歓迎会を兼ねた食事会。皆様大変お世話になっております。


    7月28日。これまた、たまたま東京にいた JérômeStan。Jérôme は別の招聘か何かで東京に招かれていて、そのお友達の Stan はバケーションで東京にお見えになっていました。ホスマー・レメショウ検定でおなじみのスタンリー・レメショウ先生です。

    ちょうどこの日の昼間、若手研究者が Phyllis に研究を見てもらってスーパーバイズしてもらうという企画があったんです。そこで僕が関わっている論文を見てもらったのですが、そこで Phyllis に「統計の専門家に相談するといい」と言われ、言われた数時間後に、実は統計の専門家と夕食の約束をしてたという不思議な偶然。それもなんというか、ただの専門家ではなくてレメショウですからね。東京観光中の居酒屋で申し訳ないとは思いつつ、初対面であるにもかかわらず、ノートPC開いて論文見てもらいました。論文を一瞥しただけで「なるほど!」っていうアドバイスが出てくるの、すごいですね。

    7月30日は東大で講演会。その時のスライドがこれ


    で、これは7月31日、土曜日でオフの日だったんです。ショッピングなどに行ってもよかったのですが、これまた、たまたまこの日はソテリアの新しい地域活動支援センターの開所式。Phyllis と一緒に開所記念のイベントに乱入してきました。そこにいた Jérôme との密談。この二人は初対面です。引き会わせることができてよかったと思います。

    住んでる場所や生まれた場所、性別、年齢、職業、バラバラなスターたちが、偶然同じタイミングで東京に集まっている不思議。ドキドキします。
  • August 01, 08:46 PM

    盂蘭盆



    お盆の集いのお知らせです。
    2010年8月15日(日)18時。場所は滋賀県東近江市の獅子吼山發願寺です。東京方面からのご参加ももちろん大歓迎です。いやほんとに。
    そして、このタイトなチラシはシロシベ作です。
  • July 24, 06:05 AM

    Umeboshi 2010


    梅の収穫の写真を撮り忘れてたことが悔やまれます。
  • July 24, 05:51 AM

    各種デジタルネイティブな言葉の特徴

    言葉が生まれる場所はいろいろあります。

    言葉を分析する研究では、それらの言葉の生まれる場所、生み出され方に配慮して、それぞれの特性を生かした分析が求められます。言葉を生み出す方法で最もよく用いられる手法の一つがインタビューですが、インタビューにもいろいろあって、個別インタビュー、グループインタビュー、質問を事前にきっちり決めて行う構造化インタビュー、きめない非構造化インタビュー、その中間の半構造化インタビュー、いろいろあります。

    口頭でのインタビュー以外にも、質問紙を用いて出てくる書き言葉が分析されたり、メールの文章が分析されたりします。これらは調査者が質問を投げかけ、それによって出てきた言葉、引き出された言葉です。他には、匿名掲示板の言葉だったり、新聞記事、カルテ記録といった既存資料の言葉、特定の状況を観察して拾われる言葉など、研究者がいようがいまいが生まれる自然発生的な言葉が分析されることもあります。まあ、たいがいの言葉は分析され得ます。

    最近だと、IBM SPSS Statistics ~twitter 分析モデル~なんてのもあるくらいで、きっと twitter の分析もいろんなところで行われてるんですよね。あと、「米国議会図書館がTwitterの全ログを保存」なんてニュースもありましたが、これも「許可された研究者にのみセットで提供する」という方針からも明らかなように将来分析されることを想定しての保存です。どう使えるか分からないけどとにかく保存し始める、みたいな柔軟な決断、素敵ですね。

    さて、言葉が生まれる場所はそこらじゅうにあるわけですが、大別すると、口から出てくる話し言葉と指先から出てくる書き言葉の2種類があります。手話もあるか。手話は手を使うけど話し言葉に近いのかな...。

    基本的に書き言葉は話し言葉よりも考える時間が長いので、理路整然としたり、無駄な情報が少なかったり、深いところから言葉が出たりすると思うのですが、一方で、余計なことを配慮する時間もたっぷりあるので、嘘がつきやすかったり、相手の意図を汲み取りすぎたり、社会的望ましさが高い回答に偏ったり、素直で反射的な感情が出ない傾向があると思います。あと、付随する非言語的な情報が異なります。話し言葉では表情やしぐさ、視線などなどたくさんあり、一方で、書き言葉では筆跡や筆圧などに限定されます。

    で、指先から生まれる書き言葉ですが、ペン経由とキーボード経由があります。今日は、昨今ますます存在感を大きくしているキーボード経由で電子化された状態で生まれる言葉、デジタルネイティブの言葉について考えます。デジタルな言葉は筆跡すらなく非言語的な情報がゼロに近い言葉です。一方で、厳密なタイムスタンプやジオタグといった従来にはなかった付加情報があります。で、デジタルネイティブな言葉にもいろいろ種類があるのですが、今日は、メール、メーリングリスト(ML)、匿名掲示板の2ch、SNSのmixi、ブログ、ツイッター、それぞれで生まれる言葉を分析するとしたら、ということでそれぞれの特徴を考えます。

    メール。筆者も読者も特定される会話で、質問とそれへの回答がメインで、環境が閉じているのでぶっちゃけやすく、話し言葉で言うと、密室での個別インタビューのような感じが近いでしょうか。この中では質問者の影響が最も大きいと思われます。

    メーリングリスト。筆者も読者もほぼ特定されるけど、相手が多数。でも閉じてはいるので、グループインタビュー的。ファシリテーターがいないと回りにくい、声の大きい人の声が強調される、少数意見が出にくい、なんてあたりも似ています。あと、普通のメールに比べて質問者が意図しない話題が出やすくもあります。

    匿名掲示板。公衆便所の落書きに例えられたりしますが、公の場所で筆者も読者も不特定。コントロールが不能なので、ノイズが大きく、事実に関する信憑性はないのですが、社会的望ましさからは解放されるので、目的にフィットすれば有用なのかもしれません。

    ブログ。これは何でしょうか...。読者は不特定多数で、実名であろうがハンドルネームであろうがブログには1つの人格のようなものが宿るので、筆者は半特定、って感じでしょうか。実社会でこういう場所、なんだろ...。日記でもあり出版物でもあり...。読者が特定できないので特定の相手への配慮はなくなるけど公への配慮はある、みたいな感じです。あと、基本的に独り言なので、質問したりして情報を引き出す、っていうことはあまりできません。調査者の影響が小さく、独り言性は最も大きいでしょうか。

    SNS。ブログと似てはいるけど、読者がある程度特定できて、筆者もほぼ特定されている場所なので、ブログよりも特定の相手への配慮が大きく、公への配慮は小さいですね。SNSでの調査は、サークルとか教室といった規模のコニュニティでの参与観察みたいな感じになるのかなぁ。

    Twitter。なんだろうかこれ...。入れ替り立ち替り人が出入する居酒屋での観察、みたいな感じでしょうか。大声出して意見を求めることもできるし、黙って見てることもできるし、参加してるかしてないかの境界が曖昧。ブログと同様に読者を特定できないけど、@返信で相手を意識した言葉も出てきますね。フォローの機能はSNS的で自分の特定具合はSNSと同程度かな。

    図にまとめると、




    こんなかな。いい加減だなぁ。でも、まあ、こんな感じなんじゃないでしょうか。上ほど筆者がはっきり特定され、右ほど独り言チック、という図です。対話には研究者の意図が入りやすく、独り言には意図が入りにくいですね。筆者の特定され具合と読者の特定され具合は別々の問題で、バランスの違いで話す内容違いそうでよね。

    ちょっときりがないのでもうやめます...。
  • July 22, 10:07 AM

    CAQDASについてシルバーマンはかく語りき

    とある勉強会で David Silverman の Doing Qualitative Research を読んでいます。今日担当させていただいたのが、第14章の「Using Computers to Analyze Qualitative Data」でした。そのメモです。

    第14章の目的
    • 質的データ分析におけるコンピュータ使用の利点と限界を理解する
    • 主なCAQDAS製品の特徴を知る
    • 各CAQDASの詳細を知り、研究プロジェクトに対する利便性を評価する

    14.1 イントロダクション
    テキスト内容分析でのコンピュータ使用は人文科学の領域で1960年代から人気に。社会科学では80年代初頭から。質的分析では統計分析に比べ、コンピュータの高い性能を必要とすることや心理的抵抗が大きかったことなどから普及が遅れた。

    14.2 CAQDASで何ができるか
    主なソフト(メインストリームとしてはNVivo、MAXQDA、ATLAS.ti)でできることの概観。テキストデータのみならず、画像や音声、動画を扱えるソフトも。共通してできることは、検索、クエリ検索、コーディング、コードの検索や検索結果のエクスポートなど。また、基礎属性データをテキストに添付するなどの機能もある。さらに、メモの添付、統計データとの連携、作図機能などがある場合も。

    14.3 CAQDASの長所
    主に3点ある。
    1. 速い。大規模なデータを扱う場合に特に。300時間200万語のデータを分析し、セッション中に特定の単語が高い頻度で出現した場合に、そのセッションへの参加者の評価が高かったことが明らかに、といった研究の紹介。
    2. 厳密。出現頻度などを数える場合、統計データと一緒に分析する場合など特に。また、属性ごとに引用を分類して比較、といったことも容易で厳密。
    3. 共有。チーム内でのコーディングの共有が容易。コードと原文のあいだをいったりきたり、も容易。

    14.4 限界と短所
    主に3点ある。
    1. ワープロと一緒? 多くの作業はMS Word でもできてしまう。ただ、コーディング部分をエクスポート、数えてエクスポートといった機能は、Wordではマクロを使う必要があり時間がかかる。
    2. 分析がせまくなる? CAQDAS使える分析手法が限られている。Formal structure of narrativesの分析などはサポートされていない。分析の手順に応じてソフトを探す、既存ソフトで工夫するなどの必要性。
    3. 小さなデータでは役に立たない? 議論の余地なく、小さなデータではCAQDASの利点がない。
    ナラティブデータ分析に特化されたETHNO、対話分析に便利なCode-A-Textなどのソフトもある。

    14.5 CAQDASで理論構築
    理論構築(理論の生成と検証)は頭の中で行われる。CAQDASはこれを支援する。CAQDASはコードやデータにリンクされた概念図を描くことができる。GlaserとStraussのThe Social Loss of Dying Patients (1964)の時代にCAQDASがあったことを想像してみよう(省略)。CAQDASは理論の生成と検証に役立つ。

    14.6 キーワード分析
    コンピュータの性能の向上にともない、大きなデータが扱えるより登場した分析手法。たとえば、前立腺がん患者と乳がん患者へのインタビュー、97人730000語のデータで単語の出現頻度を男女間で比較すると、男性の方で統計的に有意に多かったのが、wife, he, men,…などの9語、女性で多かったのがI, she, everybody, mother, friends,… などの31語。つまり、女性の方が考えないといけないことが多い。この分析に5分もかからない。WordSmith Tools が代表的なツール、フリーソフトでは AntConc

    14.7 まとめ
    省略。

    Key Points
    • CAQDASを使うことで大量のデータでもソートや検索などの作業の時間が短縮でき、考えることに時間を使える。
    • より厳密に分析できる部分もある。しかし、研究者を特定の質的分析手法にしばりつけるものではない。
    • CAQDASは研究者のために考えてはくれない。
    • コーディング、検索、抽出がCAQDASの主な機能であるが、理論構築のための機能やキーワード分析といった革新的な手法からも目が離せない。

    感想も書こうと思ってたけど今日は省略。
  • July 19, 10:08 PM

    はじめに身体的違和感ありき

    このまえ、404 Blog Not Found を読んでて考えさせられたのでメモ。引用すると、

    重量の比較に必要なのは天秤であって、具体的な数値ではないのである。そしてこの事は全ての比較に関して成り立つ。比較とはあくまで定性的(qualitative)な作業であり、定量的(quantitative)な作業ではないのである。

    それではなぜ大人ほど天秤のことを忘れてしまうのか?

    具体的な数値を使った比較の方が、楽だからだ。比較の都度天秤にのせるより、具体的な数字を集計した方がずっとやりやすい。天秤を使った比較は全作業をリアルで行う必要があるが、体重計の数値公表方式であれば、twitterでも重さ比べが出来る。

    かくして数値化信仰の虜と我々はなるのであるが、しかし実際に具体的な数値が必要でない場合も世の中には結構多い。

    最近、分銅式の体重計のことを考えたり、twitterで体重公開をしたりしているので、まさに無視できない記事です。数字にしなくても比較ができることは多い、と言われると、数字にしないと比較できないことを探し始めてしまいます。

    まず思いつくのが、時間をまたいだ比較で、昨日の体重と今日の体重の比較、天秤じゃできないじゃん、って思うのですが、別にそんなことはなくて、天秤の片側に置いてある重しを1日そのままにしておけばいいだけですね。距離をまたいだ比較、これも重しを運べば、数字を使わず比較できます。はてブの反応では「天秤では2者間でしか比較できない」なんていうのもありましたが、3者間比較は天秤を3回使えばできるし、数字を使えば多者間比較ができるかっていうと、そんなことはなくて2者間比較を繰り返す必要があります。「重さと長さの比較ができない」なんていうのもありますが、それは数字を使ってもできません。

    確かに、数字じゃないと比較できない、っていうのは間違っていて、まず比較可能性が先にあってその比較を便利にするために数字を使う、という順番なんだろうと思います。河村央也さんという方が管理されている青空学園というサイトに「人間と量」というページがありました。

    あの山の麓まで行ったときとあの川辺まで行ったとき,体の疲れ方が違う.それは一体何が違うのだろうか.その違いをもたらす根拠として山の方が「遠い」,川の方が「近い」.さらに進んで疲れの違いをもたらす要因としての「遠さ」が認識されていく.量はまず比較にはじまる.

    さらに「高い-低い:高さ」が知られ,どこかで「遠さ」と「高さ」に共通する「長さ」へ飛躍していったに違いない.ここに至るのに行ったどれだけの時間がかかったことだろうか.耕す土地の広さもまた,仕事の量として認識されていったのだろう.「広い-狭い:広さ」である.入れものに入る水の量から,容器の「大きい-小さい:大きさ」が知られ,この量がまた,岩の「大きさ」と同じ量であることがどこかで認識されたのだ.「広い」という言葉はすでに万葉集に出てくる.「天地は比呂之(ヒロシ)といへど」(『万葉集』八九二).それに対して量としての「大きい」は比較的新しい.室町時代以降よく使われるようになった.それだけ抽象的なのだ.

    このように人間は身体の感覚を基礎として比較を可能にする根拠として量をつかむ.より一般な量を抽象していった.それにしても「広い-狭い」の本質を「広さ」と言い,あまり「狭さ」とは言わない.「高さ」とは言うが「低さ」とは言わない.「短さ」,「小ささ」とも言わない.これは,はるかな昔から,人間が量の方向性と増大の方向を意識していたことを示している.

    ただし,それを「量」一般として認識するのはまた別のことがらであり,長い年月を要した.結論的に言えば,量そのもののは近代においてはじめて認識された.それとともに量にもいろいろな種類のあることが改めて認識された.

    おお。ほう。そうなんですよね。まず最初に、身体感覚に基づいた違和感があって、その違いをもたらす要因への気付きがあって、言語化され、抽象化され、方向性を与えられ、量化されっていう順番なんですよね。美しさの価値に値段はつけられない、っていうのは、別の言い方をすると、美しいものとそうでないものがあって、違いがあることについては言語化されてて、比較されたりもするけど、まだ量化されていない(そもそもできない?)っていうことなんですよね、きっと。

    で、寺田寅彦の「量的と質的と統計的と」という文章を思い出すのですが、
    「発見」されるよりずっと前から多くの人の二つの開いた目の前にちゃんと現在して目に触れていても、それが「在る」という質的事実を掘り出し、しっかり把握するまでにはなかなか長い時を待たなければならないのである。またおもしろいことには、物理学上における画期的の理論でも、ほとんど皆その出発点は質的な「思いつき」である。近代の相対性理論にしても、量子力学にしても、波動力学にしても基礎に横たわるものはほとんど哲学的、あるいは質的なる物理的考察である。実際これらの理論の提出された当初の論文の形はある意味においてはほとんど質的のものである。それが量的に一部は確定され一部は修正されるのにはやはりかなりに長い月日を要するのである。

    ここでもやはり、まず最初に質的な気付きがあって、苦心の末に量化され、という順番なんですね。

    で、難しいのは、すでに量化されて流通しているものへの接し方で、身体的な違和感に出発した質的な差異がいったん量化され流通すると、量の便利さに目がくらんで質が見えなくなるんですね。QOL尺度の得点がこっちの群で高いから生活の質が高い、とか、こっちのほうが高い値段がついてるから良いもの、とか、まさに本末転倒で、あらゆる尺度は比較を便利にするために開発された道具で、貨幣は交換を便利にするために発明された道具、ということを忘れると、何が何だかわからなくなっちゃうんですね。
  • July 16, 10:41 PM

    4 U 4 Me

    「あなたのためを思って」について考えます。「勉強しなさい。これはお前のためを思って...」「結婚はいいものよ。あなたのためを思って...」「こんなこと言うのは辛いけど、君のためを思って...」まあ、並べてみるだけでうんざりします。「あなたのため」に連なる言葉というのは、基本的にアドバイスや助言、苦言、説教などです。アドバイスも、ただのアドバイスじゃなくて、勉強する気がない人に勉強をすすめるとき、結婚したいと思ってない人に結婚をすすめるときに使われる言葉です。要するに、「今のあなたの考え方を変えたい」時に使われる言葉です。しかも、自分の考え方の方が正しくてあなたの考え方はおかしいという前提で、上から目線で使われる言葉です。

    で、こんな言葉をあからさまに使う人は、独善的で視野がせまくて、勉強や結婚をしない選択肢の先に広がる世界への想像が欠如していることが多くて、自分の考えに共感しない人が目の前にいることへの不安が背景にあったり、理解出来ない相手を理解しようとする努力が足りなかったり、自分の歩んできた道と違うことをしてて楽しそうな相手への嫉妬があったりで、この「あなたのため」は結局「私のため」であることが多かったりします。なので、あからさまにこんな言葉を言われた場合には、「そうですね。検討します。」などと言っていればいいのですが、難しいのは、この「あなたのため」と「私のため」の境界が曖昧な時です。

    「あなたのため」と「私のため」はそんなにすっきり分かれるものでもなく、自分のためにやってることが相手のためにもなってたり、相手のためにやってることが自分のためになってたり、なんてことはよくあります。特に、家族や恋人や親友みたいな距離の近い相手の場合には、この境界が曖昧になりがちです。

    テレビでサッカーを見て楽しむ、なんていうのは別に他人のためにやることではありませんが、楽しそうな人が身近にいるというのは楽しいことで、自分が楽しむことが周りの人を楽しませている、というのはよくあります。「私のため」が「あなたのため」にもなっている時、それはとても心地良いことですが、たとえばサッカーに興味がなくなったとき、家族の中でサッカーを楽しむ役割ができていたりすると、本来自分が楽しむものだったはずのサッカー観戦が、楽しまなくてはならないサッカー観戦になって、仕事よりもサッカーを嫌々優先したりして「なんだよ仕事休んでサッカー見に帰ってきたのに。先に寝てやがる。」などと、なんだかよく分からない怒りの感情が生まれてしまいます。

    家族が病気にかかった場合など、最初は病気を患った家族のためを思ってしていた看病がいつしか自分の生きがいになってしまっていて、家族の病気が治ることを阻む、みたいなこともよくあります。家族じゃなくても、医療従事者や福祉職者でもこういうことはあるのかもしれません。人に限らず、施設や制度もそうかもしれません。

    人と一緒に過ごす上で、「あなたのため」と「私のため」が重なる部分を大きくすることは居心地のよい時間を増やす上でとても大切なことで、社会の中で暮らす上で「社会のため」と「私のため」が重なる部分を広げる努力はとても大切です。で、努力の結果、運良く居心地のいい場所を見つけることができたとき、そこでそれを役割として固定化してしまうと厄介なんだと思います。人も社会も刻一刻と変化するので、いつか必ず「あなたのため」と「私のため」も変化することを忘れない、というのが大切だと思う、という話です。
  • July 13, 10:55 PM

    気持ちの言葉と事実の言葉

    袰岩奈々著「感じない子ども こころを扱えない大人」を読みました。

    第一章 「気持ち」についての研修会
     1. もやもや気分の正体がつかめない
     2. “ネガティブな気持ち”を扱う
    第ニ章 ジャマモノ扱いされる感情
     1. 感情をあとまわしにしてきた大人たち
     2. カウンセリングの現場から
     3. 感情が混乱のもと
    第三章 今、こころはどんな感じ?
     1. 困ったコミュニケーションがおきる仕組み
     2. 気持ちに気づき、それを認めるには?
    第四章 「気持ちの言葉」で話してみよう
     1. 大人が“自分の気持ち”に気づくための練習問題
     2. 大人が子どもと話すための練習問題

    という目次の本です。

    心の中身そのものを扱う文章はとても難しくて、エビデンスベーストで理論的にピチピチだったりすると、もやもやっとした心の輪郭とか襞とかっていう部分が見えなくなってしまい、一方で、直感ベーストで過度に詩的だったりレトリカルだったりすると、それはそれでもやもやっとした襞の中に溺れてしまって何が何だか分からなくなってしまいます。この本は、実体験に基づいた日常生活の言葉で分かりやすくて、かといって、浅薄というわけでは全然なくて、共感したり考えさせられたり、身につまされたり、とても楽しく読めました。

    「気持ちを言葉にして表現することの大切さ」がこの本のメインコンテンツの一つです。これは本当に大切なことだと思います。職場でも家庭でもどこでもそうだと思います。なぜ大切か、どうすればできるようになるか、についてはこの本を読んでいただくとして、気持ちを言葉にして表現することが自分はできていない点については棚に上げておくことにして、今日は、ウェブで気持ちを言葉にして表現することについて思ったことをメモ。

    この本でも書かれているように、感情は仕事のじゃまになることが多いわけです。メールの返信一つとっても、要件以外の言葉への返事にとても時間がかかります。要件以外の言葉、天気や季節の話題、時事ネタ、感想、言い訳、ジョーク、いろいろありますが、こういうのって、単に仕事を進める上ではじゃまな言葉です。今のご時世、ウェブのおかげで、言葉を一言も交わさずにできることが多くて、例えばシロシベの仕事だと、資料や物品の購入、サーバーの契約、印刷の発注、出張の手配、全部「こんにちは」すら使わずに完了します。要件以外のやり取りがまるでないので、とてもタイトで速くて効率的です。ここで行われるのは気持ちは省略した事実だけのコミュニケーションです。

    タイトで速くて効率的であることがそんなに嬉しいか、っていうと、もちろんそれだけで満たされないわけで、気持ちよく仕事するうえでは、やっぱり要件以外の言葉のやりとり、気持ちの言葉のやり取りってとても大切です。「ありがとう」「素敵」「きれい」なんて言葉は、それが時間と手間と思いを込めた仕事だったりした場合には、この言葉のために仕事してるんだな、と思えることもあったりするわけで、気持ちの言葉は仕事を進める上で重要、というか仕事の目的になるほど重要です。大きな喜びにつながるのは、客観的に定量化できる事実よりも、文脈や物語のある気持ちの言葉です。

    今日、数年間連絡の途絶えていた知人をtwitter で見つけて思ったのですが、ブログやSNS、Twitter などで行われるコミュニケーションって、気持ちの言葉が多いんですね。だから、数年のブランクがある知人だったりすると、相手が今日の朝食に何を思ったかは知ってるけど、どこで誰と住んでて何の仕事してるかよく分からない、みたいなことになります。客観的事実を省いた気持ちの言葉だけの共有、みたいなことになるんですね。

    で、ウェブって、気持ちを省略した事実のコミュニケーションと、事実を省略した気持ちだけのコミュニケーション、両方を先鋭化するツールなのかな、って思いました、という話です。
  • July 12, 11:26 AM

    新しいサイトの素敵さ。



    というわけで、新しいサイトの素敵さについて説明します。かっこいい以外の素敵な点は、
    • 何もコードを書いていない
    • 更新の作業がゼロ
    • サーバーを用意する必要なし
    です。

    Flavors.meというサービスを使っています。無料アカウントでも同じようなサイトはすぐにつくれるのでぜひお試しを。有料アカウント($20/年)にすると独自ドメインで使えるようになります。で、DNSの Address (A) records を書き換えると(あまり意味は分かってませんが)、Flavors.me で作ったサイトにつないでくれるようになります。今までレンタルサーバにWordpressを設置してそこでサイトを作っていましたが、もうこれでレンタルサーバーが不要になりました。このドメインのメールについては、Google Apps の無料版をつかって、これまた意味は分かりませんが、DNSのmail exchanger (MX) records を書き換えて、tamakisono.jp のメールをgoogleがホストしてくれるようになりました。

    で、ブログやFlickr、その他ウェブサービスのRSSを自動的に読み込んでくれるので、このサイトの更新作業から完全に解放されました。レンタルサーバーでサイトを作れる自由さは失われますが、自由に作れるからといって、このような複数のRSSを読んできれいに並べてページ遷移なしでコンテンツを切り替えるサイトなんてなかなか作れません。ちなみにこのFlavors.meを使ったサイト、作ること自体には30分もかかりません。

    で、この1ページだけのサイト、やや重くはありますが、それはいいんです。軽さが求められるのは、目的があるサイト訪問であって、早く目的の情報にたどり着きたい場合です。僕の個人サイトに訪問する人の目的、まあ暇つぶしがほとんどだと思いますが、暇つぶしのサイト訪問者にとって大事なのは軽さよりも印象深さです。日々更新される部分については、blogやtwitterやflickrなど、RSSリーダーやSNS経由での閲覧や専用のクライアントからの閲覧のように、わざわざtamakisono.jpに訪問することなく閲覧する部分になります。なので、このページは、それらの情報をまとめる、というか、そういう情報が出ていることを知らせる、というサイトです。重くていいんです。

    で、メニューですが、
    • My Photos
    • My Blog
    • My Twitter
    • My Tumblr
    • My Last.fm
    • My Facebook
    • My Psilocybe

    こんな感じで、あまりに説明不足なので一応説明すると、「My Photos」今までの写真ブログです。もう写真をブログにすることはやめて、写真をホストしているFlickrのセットを直接ブログ代わりにしました。RSS関係は今まで同じなので、登録していただいている方は特に何もする必要がないかと思います。「My Blog」がBloggerのブログ、これです。「My Twitter」はtwitter、「My Tumblr」は説明しにくいですが、ウェブ用スクラップブックみたいなものです。これもRSSをはいているので、RSSリーダーに入れておいていただけると良いのではないでしょうか。「My Last.fm」、iTunesやiPhoneで再生した音楽の情報が自動的アップされて、自動的にサイトに反映されています。どんな音楽を聞いているか、これってけっこう恥ずかしい部類に入る個人情報で、しかも、再生してるものがそのまま何の配慮も編集もなしで公開されるなんて...、と思われる方も多いのですが、まあ、他人が聞いてる曲なんて大して興味がないもので、公開してるからって別にどうってことはありません。Last.fmでは、自分と音楽の好みが似てる人を見つけやすい仕組みになっているので、新たな曲との出会いが促進されます。「My Facebook」ちゃんと使ってないけど、おいおい深めていきたいところです。「My Psilocybe」会社のサイトのRSSを表示させています。

    というわけで、音楽聞きながら携帯でつぶやいて時々ブログを書いてれば、あとは自動的に毎日数十回、というか数百回アップデートされるサイトです。

    で、上記の全部入りのRSSフィードがこれです。

    http://bit.ly/bo2YZv

    こんなもの登録しておくとちょっとうざいかとは思いますが、まあ、どうでしょうね...。
  • July 18, 11:14 AM

    Website is dead

     最近、ところどころで「ブラウザーの死」や「ウェブサイトの死」が語られている。いずれも、iPhoneアプリやiPadアプリのような個々のアプリの広まりによって、われわれはもうウェブサイトを訪ねたり、そもそもブラウザーを使ったりする必要がなくなってしまったのではないのか、という議論だ。


    というわけで、tamakisono.jp をリニューアルした理由についてのメモです。上の記事に書かれていることを最近よく感じています。ウェブサイトやブラウザがすぐになくなることはないと思うのですが、確かに、ウェブサイトを作ってても、このサイトを作ることにどんな意味があるのか、というのはとても悩みます。

    伝えたい言葉あるならブログに書いた方が静的なHTMLよりもよほど伝播力があるしメンテナンスもアーカイブ化も簡単です。写真を見せたいならFlickrなどの写真共有サイトにアップすれば、いちいちリサイズしなくても自動的に6種類のサイズの画像を作ってくれて、EXIFデータも可視化して、RSSをはいてくれて、タグ付け、ソート、Flashのスライドショー...、手作りでやったら大変な作業を自動的にやってくれます。動画も、自分でFlashのプレーヤーを作るのが大変ですが、というか僕にはできませんが、YouTubeなどの動画共有サイトはアップするだけでFlashにしてEmbedコードを作ってくれます。餅は餅屋、ウェブサイトを構成する要素はいちいち全部手作りするよりも、専用のウェブサービスを使う方が、安くて早いだけでなくて、はるかに高機能です。

    あと重要なのは、日々変化するウェブの世界へのキャッチアップが、手作りサイトだと到底追い付かないことです。たとえばいまどきの先進的なウェブサイトでは、ブラウザからのアクセスにはブラウザ用、iPhoneからのアクセスにはiPhone用のレイアウト、なんて感じで複数のレイアウトを閲覧環境に合わせて表示させるわけですが、これも手作りサイトだったら、手間的には複数のサイトを作る作業が必要になるわけで、さらに、iPhone用にはiPhone用の作法があって、いちいち勉強しないといけないんですね。これが、ブログもFlickrもYouTubeも、その手の大きなサイトはどこよりも早く対応してくれて、コンテンツの所持者は何もしなくていいんですね。今後、iPhoneやiPadに限らず、いろんなデバイスが登場し、PCのブラウザ経由っていう経路以外でネットに触れる機会はどんどん増えていきます。ものすごい勢いで新しいものが登場して消えていきます。追いつこうという気持ちにすらなりません。

    で、独自ドメインをとって、自作のサイトを作る意味について考えてみると...、大してないと思うんです。あるとしたら、自由なデザインができることと、独自ドメインであることの信頼感(会社の電話番号が携帯の番号だったらちょっと胡散臭い、みたいな感じで、会社のサイトのブログのURLだとちょっと...)っていうことだけだと思うんです。あと、ブログやFlickrでは、コンテンツを特定の企業に預けてしまうことになるのですが、これも自前のサーバーに自作サイトを作るのでなければ一緒です。

    ウェブサイトは目的に応じて使用する色んなウェブサービスをまとめる場所、であればいいと思うんです。ブランディングが重要なサイト、数千万かけて作るようなサイト、そういう場合は違うかもしれませんが、ただ情報を発信する、共有する、コニュニケーションする、このあたりが目的のサイトであれば、手作り部分をできるだけ小さくして、外部のウェブサービスを使う、というのがいいんじゃないかと思います。

    ここで思い出したのが「Google が考えるよりよいユーザー体験」という記事ですが、

    • より早く - ページの表示速度だけでなく、タスクを達成させるための手軽さも含まれる
    • 自分らしく - ちょっとしたことでも良いので個性をもたせる
    • 対話に参加する - 人間らしく切実かつ謙虚に反応をする
    • コントロールを失うことを恐れない - 何でも自家製にするのではなく、サードパーティの技術も積極的に利用
    • 礼儀正しく - 出始めの敷居を低くしたり、何か問題が起こったときに回避しやすくする
    • 失敗に備える - 失敗やミスは必ず起こるし思いがけないときにおこる
    • 信頼性を保つ - スピードにも関わる重要な要素

    Google が考えるよりよいユーザー体験とは : could


    これって、小さなウェブサイトでも当てはまることで、「何でも自家製にするのではなく、サードパーティの技術も積極的に利用」っていうのがここで言いたいことです。もちろんGoogleが言う「自家製」と小さな組織や個人のサイトでいう「自家製」、全然意味が違いますが、本質的には同じことです。

    ウェブサイトを建物に例えると、ドメイン(URL)が住所、サーバが土地です。独自ドメインが1戸建て住所、レンタルサーバーは借地でしょうか。「全て自作する」っていうのは、エアコンや水道の蛇口、壁紙、タイル、全部自分で作ることに相当します。美術館や病院や寺院...、特殊な建物ならそこもオーダーメイドなのかもしれませんが、普通の建築では既製品を使います。ウェブサイトを作るときに、安く高機能でメンテナンスが簡単なサイトを作りたいなら、サードパーティを積極的に使うべきだと思います。

    というわけで、何のことかよくわからなくなってきてるので、それがつまりどういうことか、というのを形にしたのが新しい tamakisono.jp です。これについてはまた別エントリーで解説します。

  • July 10, 01:14 AM

    今年も体重計について考える

    体重計が壊れました。僕が高校生くらいの時からあったような気がするので、寿命なんでしょうか。で、物を所有することが嫌いなので、壊れたのをいい機会に、捨ててしまって身軽になりたい気もするのですが、一方で、ダイエットのアウトカムを測るスケールであるため(別にそんな言い方しなくてもいいけど)、なんというか、買うかどうか迷っています。去年も同じようなことで迷っていましたが、今年もまたしょうもないことで迷っています。

    そもそも、僕が物を所有するのが嫌いなのは、物が好きだからです。手に入れた時のときめきとか、喜び、興奮、そういうのって絶対にずっとは続かなくて、どんなものでも、だんだん色褪せて、醜くなって、埃をかぶって、機能しなくなって、いずれは必ず所有していることが辛くなってきます。ときめかなくなったら捨てればいいのですが、物が作られて僕の手元に届くまでの経緯、歴史、染み付いた思い出、いろいろあるわけで捨てるのも辛いことですし、理性的に考えても環境への負荷とか何とか、捨てることを躊躇う要因は山のようにあります。一生愛し続ける物、なんてのもあるかもしれません。蒐集家が一生かけて集めてメンテナンスして、死んだ後に小さな博物館が作られる、みたいなこともありますが、そんなのは例外で、遺物なんて残された人たちにただ迷惑をかけるのが常です。

    というわけで、話は逸れましたが体重計。そんなもん買って使って壊れたら捨てればいい種類のものではあるのですが、やっぱ良くないと思うんですね。使い捨てって良くないと思うんです。というわけで、買わない、もしくは、もし買うならば修理して300年くらい使える体重計がいいんじゃないか、って思ったりもするんです。

    300年使える体重計ってことになると、ボクサーが計量で使うような分銅式の体重計だと思うんです。こんな体重計だったら、毎朝の体重計測もきっと楽しい儀式になると思うんですね。ググッてみると128000円...。ううん。確かに、10年に1回5000円の体重計を買い換えていくとすれば、これを300年使えばお得にはなるのですが、300年も生きてないし...。そもそも飽きっぽいので、今年の秋には体重を測ってない可能性も高く、っていうか、体重計に10万なんてどう考えても常軌を逸しているわけで、これはナシです。どなたか、処分に困っている分銅式の体重計をお持ちの方がいらっしゃったら...、いや、いりません。こんな大きくて重い体重計、どう考えても邪魔です。

    で、買わない方向に傾きつつありますが、でもやっぱり、体重を測ることが日課になっているので、それもやや寂しくて、自動的に体重をTweetしてくれる体重計とかないかな、と思ったら、驚くべきことに、というか、案の定、「WiFi Body Scale」というのが売られていて、なんというか、げっそりしてしまいます...。

    というわけで、毎朝の体重計測は一旦中止することになりました。別のアウトカム指標を考えます。
  • July 04, 11:46 AM

    シロシベの研究助成の理由



    昨日スライドだけアップして中身の説明をしてないので、その場にいらっしゃらなかった方へ向けた補足と、あと昨日言うつもりをしてて言いそびれたこともついでに追加します。シロシベの研究助成の話です。

    ちょっと夢のある話を入れたいというのと、表現してしまったほうが実現可能性が高まる、ということで入れたスライドです。なので、今すぐ募集を始めるとかそんな具体的な感じの話ではまだありません。

    このようなことをやりたいと思う理由は、営利企業といえども社会貢献することが使命だと思うので、何かちゃんと行動したい、というのが最初の動機です。精神保健領域の研究事業への助成を通して、学術、医療、福祉、文化の向上に寄与する、ということです。で、もちろん、こんな美しい動機だけではなくて、他の動機もいろいろあります。

    募集要項などはこれからちゃんと考えないといけないのですが、譲れない部分としては、僕自信がその研究に参加する、という部分です。他人の研究資金を単に提供するぐらいだったら慈善団体に寄付したり納税したほうが手間もかからず有益かもしれません。で、昨日のお話では、「100万円と書いてはいるけど、実際には、そのうち90万円くらいはシロシベクーポンかもしれません」なんてことを言っていたのですが、あくまで僕が参加できる研究への助成です。実態は、助成の名を借りた「共同研究者と素敵なアイデアの募集」です。

    昨日のシンポジウムでは、研究者の Proactive / Reactive な仕事という話があったのですが、この言葉を借りると、シロシベが Proactive な仕事をするための仕組み作りです。研究は、研究者自身の知的好奇心に基づいて行われるものや社会の要請によって行われるもの、いろいろあります。厚労省系の研究機関であれば厚生労働行政の政策立案につながる研究が求められ、民間企業の研究機関ではその企業の経営戦略に応じた研究が求められると思います。なので、研究者といえども組織のメンバーであるので、研究者自身の内発的な動機に基づいた仕事が後回しにされがちで、Reactive な仕事が大きな割合を占めてしまいます。

    シロシベなんて研究下請業者なので、油断すると100% Reactiveな仕事になってしまいます。もちろん、下請にはクリエティビティや主体性を発揮する場所がないかっていうと、そんなことは全然なくてとてもたくさんあります。とはいえ、一番大事なリサーチクエスチョンの部分に選択の余地はありません。なので、そこの部分からいろいろ口出しできる仕事を作りたいというのが、この「助成」の大きな動機の一つです。

    あと、シロシベには、倫理委員会も文献へのアクセスもスーパーバイズしてくれる先生や先輩も社会的な認知も信用もありません。そういうのがある組織に属している人と一緒じゃないと研究を行うことが非常に困難です。なので、一緒にやってくれる人を募集します。

    さらに、これは税理士さんに聞いてみないと分かりませんが、節税にもなるんじゃないかとにらんでいます。会社の利益には4割の法人税がかかります。シロシベから僕に給与を払うとそこに所得税がかかります。会社が必要なものを会社の経費として買うとそこには消費税しかかかりません。税率は法人税>所得税>消費税なので、会社の経費を大きく利益を小さく、経費の中でも、給与以外の経費を大きく給与を小さく、というのが一人会社の節税だと理解しています。言い換えれば、僕がやりたいことをシロシベでやる、のが節税です。で、この「助成」ですが、助成自体が経費扱いできるのか知りませんが、実際にシロシベが資金を出してシロシベの業務として研究をするわけで、きっと経費扱いになるんですね。細かいことは今度税理士さんに聞いてみて作戦を立てます。

    というわけで、「助成」を行う理由ですが、美しいものからケチ臭いものまでいろいろありますが、とても素敵なプランだと思うわけです。昨日の同窓会でも、意外と年配の先輩から評判がよくて、ほんとに実現させたいと思うようになりました。

    で、昨日言いそびれてしまったことですが、シロシベがどのような研究に「助成」したいか、です。
    その研究を行う前より行った後で、研究対象がより愛しくなるような研究

    です。誰の言葉か忘れましたが、知識とはそれを手に入れる前と後で世界の見え方が変わるもののことである、っていうのがあって、ほんとにその通りだと思うんです。そして、知ることは好きなることとそっくりです。よく勉強嫌いな子どもが「こんなこと知って何になるの?」と言いますが、それは知ると好きになるからです。人を知れば人を好きになるし、言葉を知れば言葉を好きに、世界を知れば世界が好きなるからです。好きな世界の中で生きていたいから知りたいんだと思います。そしてシロシベの使命は「新しい世界観を提案すること」です。「新しい世界観を得る」ということは「新しく知る」ことです。世界の見え方が変わる研究、この世界がより愛しく見えるような研究、そういう仕事をしたいと思います。

    後半だいぶ深夜のノリになってますが、まあ、恥ずかしがらず出すことに決めていますので、このままパブリッシュ。
  • July 04, 07:48 AM

    研究者になりたかったんですね

    昨日の同窓会で大先輩に「あなたはずっと研究者になりたかったんですね。ひしひし伝わりました。」って言われました。そんなことを発表したつもりは全然なかったけど、言われてみればほんとにその通りで、ずっと前は研究者に憧れていました。

    で、実際に研究者と呼ばれる人たちにたくさん出会って、研究に参加できるようになって、「なんだか思ってたのと違う」とか「向いてないかも」とか様々なことを思い、研究者に憧れていたことを忘れていました。というか、いろんな言い訳をつけて、逃げる口実を探して、憧れていたことをなかったことにしようとしてたんだと思います。憧れていた場所に実際に立ってみると、憧れてたことって忘れちゃうんですね。

    昔に思い描いていた研究者像とは全然違うけど、これからどうなるか全然わからないけど、何だかんだいって、研究って面白いことだし、研究者には面白い人が多いし、これからも研究とのつながりを持ち続けていたい、とはっきり自覚するようになりました。

    他にもたくさんの素敵なフィードバックをいただきました。ありがとうございました。
  • July 03, 01:39 AM

    シロシベのお仕事

    今日のシンポジウムで使うスライドです。シンポジウムに先立ってウェブで公開。

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  • July 29, 10:41 AM

    Intentional Peer Support

    自信作です。東大の宮本有紀先生の新しいプロジェクトのウェブサイトです。

    概要や連絡先など、アップデートがない部分は静的HTMLのページ、その他のアップデートされる部分についてはblogとtwitterを活用しています。blogもtwitterも時間と一緒に記録が残るので、質的な研究で使われるリサーチノート、フィールドノートのような使い方が可能かと考え、また、速くゆるく他者とつながるtwitterは、もやもやとした感覚や概念を言語化する上で有用なツールであると考え、このようなサイトをご提案させていただきました。

    また、研究のプロセス自体をオープンにすることで、思いもよらない出会いや新しい風が入ること、学生さんや後進への教育にも貢献すること、さらに、透明性を確保することが高い倫理性にもつながるのではないか、という期待もあります。

    ビジュアルについては、白基調でアクセントにツイッターブルー(#33CCFF)を用いて、クリーンさと親しみやすさの両立を目指しました。

    このプロジェクト、ウェブサイト制作のみならず、中身にも関わらせて頂く予定です。今後がとても楽しみなお仕事です。どうぞよろしくお願いいたします。

  • July 16, 12:58 AM

    ソロモン2010

    この夏、フィラデルフィアから Phyllis Solomon先生が来日されます。ジャパンツアー中、様々なシンポジウム、講演会、ワークショップが予定されています。Solomon先生を招聘された大島巌先生からのご依頼で、これらの催しの詳細をまとめた、参加登録フォーム付きのウェブページとを作成させていただきました。4種類あります。

    7月30日、東大で、
    地域を基盤とする対人サービスプログラムのランダム化比較試験(RCT):その設計と実施の原則および実施ガイダンス(Designing & Implementing Randomized Controlled Trials For Community-Based Human Service Programs: Rationale, Principles, & Practical Guidance)

    8月4-5日、社会事業大学で、
    福祉サービスプログラム評価者・評価研究者育成の現状と課題~アジア型福祉社会創造に向けた福祉プログラム評価の活用のために~

    8月5日、社会事業大学で、
    科学的根拠にもとづく実践(EBP)プログラムの形成評価と 国際的技術移転の方法、評価人材育成の課題(International Transfer of EBPs: Evaluation Methodologies & Implications for Training Social Work Evaluators)

    8月9日、岡山県精神科医療センターで、
    フィリス・ソロモン先生とともに日本の「当事者サービス提供者」の発展可能性を考える

    それに合わせて、紙のチラシも作成させていただきました。

    各ページからPDFがダウンロードできます(8月4-5日のセミナーのチラシは別の業者さんです)。まだ参加登録期間中です。奮ってご参加いただければと思います。

    今年のソロモン先生の招聘事業、シロシベは身を粉にしてお手伝いさせていただきます。

  • July 08, 09:31 PM

    ACTスタートアップマニュアル

    NPO法人京都メンタルケア・アクション様とのお仕事です。ACTの始め方マニュアルです。プレーンテキストと図表のラフスケッチから、印刷用のデータを作って、印刷、製本してお届けするというお仕事。文字組の奥深さを学びました。

  • June 17, 09:42 AM

    Weft QDA

    これはシロシベの仕事というわけではありませんが、うちの社長のブログが雑誌に掲載されたのでご紹介。オープンソースCAQDASについて書いてた記事たちを紹介していただきました。この雑誌はこのページから¥1,890でお買い求めいただけます。PDFのオンライン販売もそのうち始まると思います(紙の方が先なんですね)。

    深堀浩樹. 質的データ分析用ソフトウェア(CAQDAS/QDA)の最前線―アジアで開催されたワークショップ「Computer-Aided Qualitative Research Asia 2010」に参加して―. 看護研究43(3), 2010

    です。

  • June 13, 08:48 PM

    帯広、ピアサポート、質的分析

    北海道は帯広のNPO法人十勝障害者サポートネットさんとのお仕事です。「精神障害者のピアサポートを行う人材を育成し、当事者の雇用を図るための人材育成プログラム構築に関する研究」という名前の研究事業の一部委託を受けてのお仕事です。

    今年の1月から2月にかけて東京、帯広千葉の3会場で行われたピアサポートに関する研修の効果評価です。自記式調査票の設計から、調査実施、インタビュー実施、分析、報告書の作成にいたる一連の仕事を、様々な人のサポートを受けながら担当させていただきました。

    当初、量的なデータのみを扱う予定でしたが、諸事情によりインタビューデータの分析を行うこととなり実施した初めての質的分析です。これで意見を伺った先生や先輩方とのやりとりから、いくつも今後の仕事につながる大きな示唆、というか、仕事をいただくなど、今後のシロシベの方向を大きく変えるような大きなお仕事でした。

    ほんとにたくさんの人とのつながりのお蔭でできたお仕事です。本当にありがとうございました。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

  • June 08, 11:51 PM

    抄録集の表紙のデザイン

    第20回日本精神保健看護学会総会・学術集会です。ウェブサイトポスターとチラシ、そして今回は、プログラム・抄録集の表紙デザインです。ウェブも紙も一人でデザインするからこそ生まれる統一感です。

    印刷・製本 株式会社キユーピーあい
    表紙デザイン 株式会社シロシベ

    ふふ。こう書いてあるとちゃんとした会社みたいですね。いや、実際ちゃんとしてるんですけども。

    学術集会はいよいよ来週末、有意義な会となることを願っております。

  • May 28, 09:26 PM

    サステインナビリティ

    滋賀県で最もイケてる企業は、たねやではなくシロシベです。イケてる企業たるもの地球環境への配慮も欠かせません。持続可能な世界に貢献するためには、環境に優しい素材で箱を作ることより、箱を作らないことが効果的であることは小学生でも分かります。シロシベ、ザ・リーディング・エコ・カンパニー。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

  • May 25, 11:06 PM

    夏までに、よろ!

    久しぶりの更新になってしまいました。研究のお仕事をもっと紹介したいのですが、成果物ができるまでに時間がかかるうえに、内容を公開できないことも多く、なかなかこういう場所に載せることが難しく、往生します。

    で、今回は、独立行政法人国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 社会復帰研究部さんとのお仕事です。具体的には、入力、データセットの行列の組み換え、集計、再組み換え、データ結合、ラベリングです。紙の調査票から「あとは分析するだけ」の状態にして、生データときれいなSPSSのシンタックスときれいな分析用データセットを納品します。

    「夏までに、よろ(しく)!」でだいたい通じるシロシベです。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

  • March 27, 10:08 AM

    そのきのこ手ぬぐい

    私達が求めてやまないもの、それはまだ見ぬ世界。その世界は日常のふとした隙間から姿を現わします。手を伸ばそうとすると私達を拒絶するかのように扉を閉じて遠くへいってしまいます。きのこだけが知っています。きのこのむこうに拡がるその世界を。目を閉じてみつめてください。耳をふさいで歌をきいてください。風と光が集まるその場所でそのきのこは生まれました。(そのきのこ

    というわけで、満を持してそのきのこ手ぬぐいの発売です。構想1年、制作丸投げ。というか、かまわぬの製造です。シロシベ初の物品販売です。

    送料、消費税、その他もろもろこみこみで1つ2000円。このページから買えます。

  • February 23, 02:30 AM

    認知症高齢者に対する終末期ケアの国際比較

    こんにちは。何だかインチキデザイン会社にみたいになってるシロシベポートフォリオですが、本来業務は研究。今回は研究業らしいお仕事の成果物です。

    医療経済研究機構の研究員の方々とのお仕事で、タイトルは「認知症高齢者に対する終末期ケアの国際比較―職員や家族の考え方に関する調査―」。日本では65歳以上の高齢者人口が総人口の2割を超え、アルツハイマー病をはじめとした認知症を有する高齢者も増加、高齢者ケアの適切なあり方が喫緊の課題となっているわけですが、この研究は、カナダで Marcel Arcand らが開発した、認知症を有する高齢者に焦点をあてたケアガイドである”Comfort care at the end of life for persons with Alzheimer’s disease or other degenerative diseases of the brain, a guide for caregivers”の日本語訳を作成し、特別養護老人ホームの職員や利用者家族に見ていただいてご意見を伺う、という研究です。

    Marcel Arcand さんはこんな方。このページによると、

    Ce livret, distribué en français et en anglais au Québec et au Canada, a été traduit et adapté en néerlandais, en italien et en japonais.

    このブックレットは、カナダのケベックで仏語版と英語版が配布され、独語、伊語、日本語に翻訳されてる、みたいなことが書いてあります。たぶん。で、日本語版っていうのがこのグループのお仕事です。シロシベは、飛行機に乗って調査に同行してお手伝いしたり、他にもこまごまとお手伝いさせていただいきました。このお仕事自体はこれで一段落ですが、認知症ケアの在り方についての研究はこれからも続きます。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

    この報告書、医療経済研究機構に申し込むと有料で提供してもらえます。申し込み方法はこちらのページから。